Dataverseの特徴とメリット

Microsoftが提供しているデータベース「Dataverse(データバース)」をご存知でしょうか?
DataverseはPower PlatformやDynamics 365で使用されており、Azure上に構築されています。
本記事では、Dataverseの概要や使用した際に得られるメリットについてご紹介します。様々なメリットがありますので、アプリやシステムを内製化したい方はぜひご参考ください!

Dataverseの概要

「Dataverse(データバース)」とは、Power PlatformやDynamics 365で使用されているデータベースのことで、Microsoftが提供しています。
以前までは「Common Data Service」と呼ばれていました。

今までのブログ記事の中で、何度かPower Appsのモデル駆動型アプリをご紹介してきましたが、モデル駆動型アプリで使用するデータベースはこのDataverseです。(キャンバスアプリでも使用可能です。)また、Dynamics 365のデータもDataverseに溜まります。

では、以下で詳しくDataverseの特徴とメリットについてご紹介していきます。

Dataverseの特徴・メリット

ここでは、Dataverseの特徴とメリットについて、5つご紹介します。
Power Appsでモデル駆動型アプリを作成する際はDataverseを使用する必要がありますので、ご検討している方はぜひご覧ください。
※主にモデル駆動型アプリを例に挙げてご紹介しています。

①ローコードで作成可能

Dataverseはテーブル作成や更新などにSQL文を必要としません。ローコードでテーブルやレコード、列の作成・更新・削除ができる仕組みになっています。
ですので、プログラミングスキルが無くてもテーブルの作成や列の追加が簡単にできます。
テーブルや列、フィールドなどの理解ができれば簡単に使用することができるのではないでしょうか。

従来は、システム導入後に新しく列を増やしたいと思っても、ベンダーに依頼して返事をもらって見積して…などという工程に時間がかかってしまっていました。ですが、自分たちである程度の修正やメンテナンスができればこれらの時間を省くことができ、迅速な対応が可能です。

②様々なデータタイプに対応

Dataverseでは、列に対して様々なデータタイプを選ぶことができます。
数値型、テキスト型、日付型などをただ選ぶだけでなく、Dataverseの場合はテキスト型の中でも複数行テキストなのか、メールアドレスなのか、URLなのか…、選択肢型の中でも「複数選択肢」か「はい/いいえ」タイプか…など詳細まで選ぶことが可能です。
それに応じて、複数選択肢であれば複数選択可にするかなど設定が分かれ、さらに細かい設定までローコードで作成できます。



この時に決めたデータのタイプによって、アプリ画面で見えるデザインにも影響します。アプリを使うユーザーを考慮しながら作成していくことで、使いやすいアプリ画面が出来上がります。

③堅牢なセキュリティ機能

Dataverseの大きなメリットと言えるのがセキュリティ機能です。高度なセキュリティ機能がローコードで実装できる点はDataverseの強みになります。
例えば、ユーザーごと、チームごとなどにデータの閲覧制限をかけることができたり、テーブルのレコードごとに、このデータは部長以上の人に見せて一般社員には見えないようにする、などの設定ができます。

また、データの自動バックアップも提供されているため、安心して使用することができるのではないかと思います。

④データ連携可能

Web APIやSDKも提供されているため、Power Platform・Dynamics 365以外とのデータ連携も可能です。
自社の要件に合わせて高度な開発を行えます。

⑤標準のテーブルと列

Dataverseではローコードでテーブル作成ができると上述しましたが、標準で用意されているテーブルがあります。ユーザーテーブルや部署テーブルなど、大半の企業に共通しそうなテーブルは既に作成されている状態です。
これをそのまま使用しても、カスタマイズしても、作り直しても構いません。



テーブル列も同じように、標準で作成されているデータがあります。これらの列はテーブルを作成された時に自動的に追加される列です。作成者や作成日時、修正日などがあります。
このように標準で用意される列があると、テーブル作成毎に同じような列を作成していく必要がないため、手間を省くことができるというメリットがあります。

まとめ

今回はDataverseについてご紹介しました。誰でも作りやすく編集しやすいからこそ、社内での運用ルールや権限の設定を行い、属人化しないようにすることが大切です。
内製化を考えている方、社内でDX化が必要な方はぜひご検討ください。

弊社、株式会社アイ・エス・アイソフトウェアーでは、Power Platformのアプリ開発サービスや内製化支援サービスをご提供しております。
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