DXとノーコード・ローコード開発ツール

「DX」という言葉が流行し始めてから数年が経ちます。DXを推進するために新しく部署やグループが作られ、その担当者になった方もいらっしゃるのではないでしょうか。
DXを進めるにあたって、近年注目されているのがノーコード・ローコード開発ツールです。
ここ最近では、DX=システム化という認識になってきているように感じますが、DXはただ単にシステム化すればいいものではありません。
そんなDXに対してノーコード・ローコード開発ツールをどのように使用できるのか、解説いたします。

DXはどう定義されている?

DXの定義、意味をご存知でしょうか?
経済産業省の「デジタルガバナンス・コード」では、DXは次のように定義されています。

“ 企業がビジネス環境の激しい変化に対応し、データとデジタル技術を活用して、顧客や社会のニーズを基に、製品やサービス、ビジネスモデルを変革するとともに、業務そのものや、組織、プロセス、企業文化・風土を変革し、競争上の優位性を確立すること。”
(出典:経済産業省/デジタルガバナンス・コード2.0)

少し長くて難しく書かれていますね。まとめてみると、DXとは単に「デジタル化・システム化を行う」という意味ではなく、データ・デジタル技術を活用して業務や組織だけでなく企業文化を変革し、顧客や社会のニーズを満たして競争上の優位性を確立することを意味します。

ただし、現時点で優位性を確立できているからDXは必要ない、というわけではありません。
新型コロナウイルスで世間が混乱し、ビジネス環境が変化したように、いつ世の中に変化が起こるかは分かりません。その変化に対応して顧客のニーズを満たせるような基盤を作り、優位性を確立し続けていくこと、新たな価値を生み出していくことが求められています。
具体的には、実現したい未来として経営ビジョンを描き、現在の状況では何が足りていないのか、課題を整理することから始めていくことが重要です。

企業が直面している問題

企業が将来的に直面する問題として、以下のような問題が挙げられています。
DXを進めていくためにも、デジタル基盤を構築していく動きが各企業で必要になります。

IT人材の不足

労働人口が減少しているという問題はよく耳にするのではないでしょうか?IT人材も例外ではありません。
システム構築に必要な人材が不足してしまっているため、構築に時間を要してしまうのが現在の状況です。

技術的負債

技術的負債とは、短期的な観点でシステムを開発し、結果的に保守費用や運用費用が高騰している状態が長く続いてしまっていることを指します。
特にシステムがブラックボックス化している場合にこの問題が発生していることが多いです。
まだ使用できるから、とブラックボックス化しているシステムを利用し続けていると、運用コストが高くなり、長期的に見たときにシステムを入れ替えるよりもコストが高くなってしまうことがあります。

デジタル競争の加速

企業経営において重要な役割を果たしているのが「データ」です。
システムが無かったり、ブラックボックス化しているシステムを使用している場合、データの収集を行うことが困難になります。
参照したいデータを集めることに時間がかかったり、そもそもデータがどこにあるか分からない状態だと、データ分析をスムーズに行うことができません。
データ分析がスムーズにできないと、社会や市場の変化に柔軟に対応できず、デジタル競争に敗れるといった状況になりかねません。

ノーコード・ローコード開発ツールとDX

ノーコード・ローコード開発ツールとは、プログラミングスキルを必要としない開発ツールのことです。
業務アプリやシステムが開発できたり、データ連携、データ分析が行えるなど様々な製品があります。
ノーコード・ローコード開発ツールは近年流行しています。それは先ほど挙げたような問題に対応できるためです。

ノーコード・ローコード開発ツールはプログラミングを必要としないため、自社でシステムの保守・メンテナンスを完結させることができます。簡単な業務アプリであれば自社で作成することも可能です。
従来のプログラミングでの開発方法に比べて開発時間が短縮できるのも特徴です。システムの修正も素早く行えるため、社会や市場の変化、ビジネス環境の変化に柔軟に対応することができる点が大きなメリットです。

再度述べますが、DXはただ単にシステム化すればいいわけではありません。ノーコード・ローコード開発ツールは短期的なシステム導入ではなく、これからのビジネス環境の変化にも対応していくという長期的な目線でのシステム導入が可能です。

ツールご紹介

株式会社アイ・エス・アイソフトウェアーではPower Platformという製品を取り扱っております。
Power Platformは、プログラミングスキルが無くても業務アプリの開発やデータ連携、データ分析、チャットボットの作成、Webサイトの構築が行えるツールです。
これらの機能を単体で使用してもいいのですが、組み合わせることでより効果を発揮できる点がPower Platformの特徴となっています。詳しい機能の説明や活用事例を知りたい方は、ぜひ製品資料をご覧ください。

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まとめ

今回はDXの定義について触れました。再度、DXについて考えるきっかけになれば幸いです。

株式会社アイ・エス・アイソフトウェアーはノーコード推進協会(NCPA)に入会しております。
国内企業のDXが進まない現状を打破するために「ノーコード思考」を国内に広め、日本のソフトウェア文化を大きく変えていくという目標に賛同し、お客様に対して業務の個別最適化ではなく、業務全体を最適化するDX推進のためのご提案をして参りました。

企業のコア業務を担うIT基盤を構築し、周辺のノンコア業務をノーコードツールを用いて開発することで、変化する市場に対して柔軟に対応できる業務アプリを実現することができます。
まずは一度、お気軽にご相談ください。

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