Power Appsキャンバスアプリで業務効率化

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企業のDX推進をサポートする「Microsoft Power Platform」。
Power Platformを構成する4つの機能の中に、アプリ開発ができる機能として「Power Apps」が存在します。
Power Appsにはどのような機能があって、どのような効果が期待できるのでしょうか?

今回はPower Appsのキャンバスアプリという種類で、業務効率化を目的として手持ちのスマートフォンやタブレットで使用できるアプリを作成しました。
作成したアプリの内容に加えて、アプリ化に向いている業務や手持ちのデバイスでアプリを使うことのメリットなどもご紹介します。

業務に潜む効率の悪い時間とは?

社外に出る機会が多いと、「移動時間や待ち時間でやってしまいたいな」と思う小さな作業はありませんか?
社外にいるとなかなかパソコンを開けず、「顧客の情報を更新したい」、「会社に状況報告がしたい」、「報告書を提出したい」などといった小さな作業の時間が取れないことが多いです。
パソコンでしかできない作業が多いと、空き時間があってもパソコンを開ける環境がなければ作業が進みません。
このような単純作業をするために社内に戻ったり残業したりすることが積み重なると、日々の作業効率がどんどん悪くなっていってしまいます。

これらの作業がスマートフォンで可能になれば、効率良く時間を使うことができます。
電車やバスでの移動時間中やお客さんとのアポまでの待ち時間、コーヒー休憩の合間などに小さな作業を終わらせられるのです。
またそれによって残業時間が減り、コストの削減に繋がるというメリットもあります。

社外でなくても、たとえば工場など、作業場が広くパソコンの台数が限られているような環境の場合、何か情報を入力したり見たりするときに煩雑さが生じてしまいます。
手元ですぐに入力したり確認したりできれば、もっと効率良く作業できるはずです。

時間を効率的に使って作業時間を減らすためには、Power Appsのモバイル用アプリを使用すると便利です。
実際にどのような画面や機能が作成できるのかご紹介していきます。


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    時間が空いている時に情報の更新がしたい

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    状況報告をしたいけどパソコンを開く場所がない

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    報告書を書くために会社に戻る必要がある

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    すぐに情報やデータの確認ができない

モバイル用案件管理アプリの機能紹介

今回、手持ちのスマートフォンやタブレットで使用できる案件管理アプリを作成しました。
案件管理アプリは、会社が外部から受注した仕事について進捗具合や状況を管理するためのアプリです。
先述しましたが、この案件管理アプリはキャンバスアプリという種類で作成しています。

キャンバスアプリには、デザインをある程度自由に決められるという特徴があります。
同じPower Appsで作成できるアプリの中でも、モデル駆動型アプリという種類のアプリではデザインがほぼ固定されているのですが、キャンバスアプリはボタンの色や配置の場所、検索欄の位置などが好きなようにカスタマイズできます。
どこを押したら更新するか、戻るボタンでどこの画面に遷移するかなどもすべて決められるので、使う人(現場の人)の要望に合わせやすいと言えます。
以下で詳しくご紹介していきます。

アプリ概要

下の動画が実際に作成したモバイル用案件管理アプリの画面です。今回は「新規登録」と「閲覧・編集」機能を作成しました。
案件の新規登録では、入力漏れや入力ミを防ぐために入力チェックやリストを使っています。案件の閲覧・編集では、案件を探しやすくするために、どのステータスのプロジェクトを探すのか最初に選択してもらう仕様にしました。

キャンバスアプリはデザインを自由に決められて使う人の要望に合わせやすいですが、逆に、分かりにくい画面や機能だと使いにくいアプリが出来上がってしまいます。
自由に決められる分、アプリ設計は少し難しいかもしれません。

登録処理前のメッセージ

以下の動画は案件の新規登録機能の一連の流れになります。登録する前に、「登録しますか?」のメッセージが表示されているのが分かりますでしょうか?

今回、登録処理をする前にポップアップでメッセージを表示させるようにしました。
ボタンを押していきなり登録されてしまうと、もし間違えて押してしまった時に手間が生じる可能性があります。また、本当に登録されたのか不安に思う人もいるかもしれません。


このメッセージは、どのタイミングで表示させるか、消すか、「はい」を押したらどの画面に遷移するかなどの動きをすべて設定しています。
裏を返せば、設定しないとボタンを押していきなり登録される仕様になるということです。細かい部分ですが、使いやすいアプリを作成するには必要な箇所になります。
成功したときに「登録しました」と表示させるともっと親切ですね。

案件の検索

これは案件の閲覧・編集機能の部分です。
データを探しやすくするために、案件の一覧が表示されている画面で検索機能を付けてみました。今回はプロジェクト名で検索する仕組みです。
検索欄に入力した単語にヒットする案件を一覧で表示、何も入力されていない場合は全件表示されます。
検索欄でなくても、フィルターを付けたり、いろいろなソート順に並べ替えられる機能を付けたりしても便利そうです。



ご紹介した機能はキャンバスアプリで実現できることの一部です。キャンバスアプリはExcelで使うような関数を使用して作っていくのですが、様々な関数が用意されているので、実現したいことはほとんど網羅できるのではないかと思います。
設計時に考えることは多いですが、画面のデザインだけではなくアプリの動きを自由に決められるところは、アプリを使う人にとってメリットの1つと言えます。

Power Platformで使用できるデータベースの特徴

Power Appsでデータ登録をする際、「Dataverse」というMicrosoftが提供しているデータベースを使用することができます。
Power Appsで作成したアプリに登録したデータはDataverseに保持されるのですが、どのアプリからでもDataverse内のテーブルを参照できるというメリットがあります。
どれか1つのアプリでデータを更新すると、そのデータを参照しているアプリにもデータが反映されるため、二重で管理する必要がないのです。
もちろん、Power Appsで作成しているアプリの種類が違ってもデータの参照は可能です。たとえば、今回作成したキャンバスアプリのデータをモデル駆動型アプリというタイプのアプリと連携させることができるということです。



連携できることで二重で管理する手間が省けるのはもちろんですが、情報の齟齬が起きないというメリットもあります。
たとえば、営業担当者がキャンバスアプリを使用して手持ちのスマートフォンでデータの更新を行えば、その最新のデータを社内にいる人もリアルタイムで見ることができます。
二重で管理していると更新し忘れたり、各々最新のデータがどれなのか認識が合っていないといったことが起こりそうですが、Power Appsではデータの参照ができるのでそういったミスを防ぎます。

まとめ

スマートフォンやタブレット用のアプリを使用すると作業を効率的に行うことができ、残業時間を減らすことができます。1日あたりの削減時間は少しかもしれませんが、積み重なると大きな時間になり、その分コスト削減にも繋がります。
できるときにできる作業をして、業務を効率化しませんか?
Power Platformは各企業の要望に合うアプリを作成できるため、今までの業務プロセスを変えずに業務効率化ができます。

アイ・エス・アイソフトウェアーでは、「Power Platform」でお客様の社内DX化をお手伝いいたします。
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