企業が内製化を進める目的と背景

内製化とは、外部委託していたシステム開発や運用などを自社で行うことです。
今、新型コロナウイルスの影響も相まって企業のシステム内製化志向が高まっています。しかしソースコードを書いて1から開発するにはかなり専門的なIT知識が必要であり、時間もかかってしまいますよね。
そこで多くの企業が使用しているのが、簡単にシステムやアプリ構築ができるローコード開発ツールです。
本記事では、ローコード開発ツールを使用することを前提として、システム内製化を進める企業が多くなってきた理由や内製化を進めることによって得られるメリットをご紹介します。

内製化の動きが高まっている理由

企業がシステム開発・運用を外部に委託しなくなっている背景にはどのような理由があるのでしょうか?

急速な社会の変化に対応するため

近年、「DX(デジタルトランスフォーメーション)」という言葉も流行しており、システム化の需要がかなり高まりました。さらに労働人口も減少していくなかで業務を効率化して人の手を空かせることが課題になってきています。そのためにシステムやアプリを構築して業務効率化を進めようとする企業が増えました。

しかし、従来の「ソースコードを書いてシステムを作る」という方法はカスタマイズを自由にすることができる一方、膨大な時間を費やす必要があるという問題があります。システム完成まで画面を見ることができず、出来上がりを見たときに仕様や見た目が想定と異なって修正にさらに時間を費やす、といったことも起こりかねません。また、相手との連絡のやり取りにかなり時間を費やして開発が進まないということもしばしばあります。
そのようなことが起こってしまうと、今の急速に変化する社会に追いつくことができません。
そんな事態を避けるために内製化という方法が選ばれています。

IT人材不足問題に対応するため

「2025年の崖」でも問題になっているように、専門的なIT知識を持っている人材は不足している状態です。しかし社内で人材育成を行うにしても、システムを構築できるほどの専門的な知識を得ようとするとかなりの時間とコストを要します。
ですが、ローコード開発ツールを使用すれば、それほど専門的なIT知識やスキルは必要ありません。使い方も簡単でやっていればすぐに覚えられるので、人材育成の時間も短縮できます。そうした理由からローコード開発ツールを使った内製化が行われています。

新型コロナウイルスによる影響

新型コロナウイルスの感染拡大により、出社制限を行わなければならなくなる事態が相次ぎました。それによってプロジェクトの延期や中止が起こり、システム内製化を視野に入れる企業が多くなったことも理由の1つとして挙げられます。
外部に依存した体制による問題が顕著に見えたことにより、何とかしなければと感じた企業が多かったのかもしれません。

内製化によって得られるメリット

次に、ローコード開発ツールを使用した内製化を行うことで得られるメリットをご紹介します。

メンテナンスが容易

内製化を行うと、開発時だけでなく今後のメンテナンス作業の時間も削減されます。外部に委託している状態だと不具合や変更したいことが起こる度に外部に連絡する必要がありますが、それが自分たちで行えるので手間や時間を削減することができます。
また修正自体も簡単に行えるため、かなりの時間と手間を削減できるでしょう。

属人化した開発の防止

社内でシステムやアプリなどを内製化したときによく挙がる問題として、「開発した人しか触れない」ということがあります。開発した人が退職や異動をしたため、誰もシステムのことが分からなくて困ったという経験がある方もいらっしゃるかもしれません。
しかし、ローコード開発ツールであればある程度の開発方法が決まっているため、独自のルールが生まれにくいというメリットがあります。「ソースコードを見てもよく分からない」、「どこに影響するか分からなくて気軽に触れない」という事態を免れることができます。

社内のITリテラシー向上

内製化を進めると、社内のITリテラシーが向上すると言えます。
これまでITに関心が低かった場合も、内製化するとなればITに触れる機会が必然的に多くなり知識が身につくためです。
またそれにより、導入したシステムや開発ツールに関するナレッジも社内に溜まるようになります。
そういった社内の意識改革を狙って内製化を行う企業も少なくありません。

内製化と外部委託を組み合わせた開発

ローコード開発ツールを使用すると大体の機能は実装できると思いますが、自社の業務ニーズや要望を満たそうとすると処理が複雑になり、ソースコードでの開発がどうしても必要になる場合があります。
そのような場合は、その複雑な部分のみ外部に委託するという方法もあります。すべて開発を委託するよりはコストも安く時間もかかりませんし、尚且つ要望を満たすことができます。
弊社でも内製化支援として開発代行を承っておりますので、お気軽にご相談ください。

まとめ

いかがでしたでしょうか?内製化で得られるメリットは多々あります。ぜひご検討ください。

アイ・エス・アイソフトウェア-ではローコードアプリ開発ツールの「Microsoft Power Apps」を取り扱っています。ExcelやWordなどMicrosoft製品と親和性の高いローコード開発ツールです。Microsoftユーザーの方はぜひご覧ください!



▶ ローコードツール「Power Platform」を詳しく見る

▶ 他のPower Platformブログを読む

ページ上部に戻る